多くの企業がWeb広告を出稿する中、年々Web広告の単価は高騰し続けています。
Web広告から見込み客を確保するのは有効な手段でしたが、近年満足いく集客効果が得られない、そこでWeb広告ではなく自社ホームページのコンテンツを強化するマーケティング手法、コンテンツマーケティングに移行したいとお考えの方も多いと思います。
しかし、その専任者を誰にするか…そんなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、中小企業を対象にしたコンテンツマーケティングの社内運用、その専任者選び方について解説します。
なお実際には他の仕事も兼任すると思われますので「専任」という言葉は不適切かもしれませんが、本記事では「専任」という言葉で固定させていただきます。
目次
専任者選びの重要性について
まず初めに専任者選びの重要性について、事例を交えて紹介します。
コンテンツマーケティングは見込み客が読みたくなるコンテンツを作成していくことが重要です。
しかしながら、たとえば絵を描くことが得意・不得意があるように、顧客が読みたくなるコンテンツを作成することにも適性の有無があります。
そのため、専任者選びを間違えると、コンテンツ数は増えるけれど、読みたくなるようなコンテンツは無いという結果になります。
これではコンテンツを作るという手段が目的化しており、本来の目的である集客効果は得られません。
成功・失敗事例
以下は当方が同時期に類似業種(商材の認知度は低い)のコンテンツマーケティング兼SEO対策で相談があった案件の月間平均トラフィックの推移※になります。
※60万人のデジタルマーケターに利用されているSEO分析ツールAhrefsで調査
ツールURL:https://ahrefs.jp/
社名は伏せておりますが、成功・失敗の事例です。
成功例:A社
運用体制:社内1名、社外1名(当方)
現在(2022年2月時点)の状況:
当方もコンテンツマーケティング支援対策で関わっており、集客効果は伸び続けています。
出典:Ahrefs
失敗例:B社
運用体制:社内1名、社外1名
現在(2022年2月時点)の状況:
A社と同時期の相談ということと、B社とは少々条件面が合わなかったのでお断りした経緯があり、現在は社内1名・社外1名の体制で進行しているようです。
現在のホームページを拝見したところ、既に世に広まっているコンテンツを模範して作っており、体裁はいいのですが独自性のないコンテンツでSEOにも弱く、残念ながら集客効果は得られていない状況が続いております。
出典:Ahrefs
【実績】コンテンツマーケティング対策後、月間PV数が約2倍に増加
適性のある人を選ぶ
前述でお伝えしましたが、見込み客が読みたくなるコンテンツを作成することには適性の有無があります。
まず、コンテンツマーケティングは創意工夫を必要とする仕事になりますので、受動的な方より能動的な方が好ましいです。
上長の指示だからと、受動的に仕方なく取り組む方は、コンテンツを作ることを目的とします。
一方、仕事ではあるものの、その中で「面白さ」を見出し、能動的に取り組む方は「読みたくなるようなコンテンツとは」どういったものなのか試行錯誤し、本来の目的である集客効果を得るための働きをしてくれます。
以下は、その他の適性の向き・不向きになります。
向いている人
- 聞く耳を持っている
- 仕事が丁寧
- 仕事量にまだ余裕がある
向いていない人
- 聞く耳を持たない
- 仕事が細かい点で雑
- 仕事量が多い
補足:聞く耳を持つ人は伸びしろがある
自分と異なる価値観を持つ人の意見も素直に聞ける人であれば、適切にレクチャーすることで、最初は微力であっても将来的には戦力になります。
問題は適切にレクチャーできる人材が社内に存在するか否かです。
もし社内に該当する人材がいない場合には、専門的な人材を外部から誘致することも視野に入れてください。
なお、コンテンツマーケティングとは異なる作業になりますが、あまり創意工夫を必要としない、以下のようなホームページ更新作業であれば、受動的な方に任せても大丈夫でしょう。
- 会社のお知らせ
- 実績の紹介
- メディア掲載の紹介
…など
運用体制について
個々に専門的な能力を持つ人が集まった下記のようなチーム編成が理想的ではありますが、中小企業にその体制を求めるのは難しいかと思われます。
理想例
- SEOの知見を持った統括者
- ライター
- HTMLコーダー
- デザイナー
…などのチーム編成
現実的に自社ホームページのコンテンツマーケティングを運用するには、最低でも適性のある社員1~2名は割り当ててください。
なお外部から1名専門的な人材を割り当てても良いですが、外部に丸々投げるのは止めて下さい。
- 適性のある社員2名の体制
- 適性のある社員1名と社外から1名の体制
- 社外のみの体制
外部に丸々投げるのがNGな理由
コンテンツマーケティングは自社の商材に関連する専門的な知識や情報をベースに読みたくなるようなコンテンツを作らなくてはいけません。
これを外部に丸々投げた場合、ベースとなる「自社の商材に関連する専門的な知識や情報」が無い為に、既に世に広まっているコンテンツを模範して作ったものしか出来あがりません。
ゆえに独自性のないコンテンツでSEOにも弱く、集客効果は得られない結果となります。
余談:商材にとらわれない視点・切り口でコンテンツマーケティングを実践した好例
Webサイトにおけるコンテンツマーケティングとは異なり余談になりますが、商材にとらわれない視点・切り口でコンテンツマーケティングを実践した好例を一つ挙げます。
フランスのタイヤメーカーであるミシュランは、1900年に自動車旅行に役立つ地図や情報を掲載した「ミシュランガイド」無料で配布しました。
元々、ミシュランがこのガイドブックを作成した目的は、このガイドブックを通じて自動車旅行を促進し、タイヤ販売を増加させることです。
しかし、結果は一過性のキャンペーン効果に留まらず、ミシュランは、タイヤメーカーとしてではなく、ミシュランガイドを通じて高級な食事体験や宿泊施設に関する評価を提供し、ブランドの高級感や信頼性を強調することで、ミシュランブランドの価値・認知度を向上させることに成功しています。
この好例で優れている点は、タイヤという商材視点ではなく、ターゲットであるユーザー視点を徹底追及し「もっとタイヤを活用する方法」という見方に変えたことです。
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以上が、中小企業を対象にしたコンテンツマーケティングの社内運用、その専任者選び方についての紹介となります。
なお本記事の執筆は、ホームページ作成者となります。
ココミルが提供するホームページ制作は「集客に繋がります」などの安易な謳い文句を言いません。
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