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SEO対策の見積もり依頼で失敗しないために知っておくべきポイント

SEO対策の見積もり依頼で失敗しないために知っておくべきポイント

SEO対策を導入する際、まず重要なのが「見積もり」です。
SEOは長期的な効果を期待する施策であり、成果を上げるためには継続的な投資が必要です。

そのため、見積もり依頼する際に注意すべきポイントを正確に理解し、費用対効果を見極めることが、成功の鍵となります。
本記事では、SEO対策の見積もりを依頼する際のプロセス、そして導入検討する際に注意すべきポイントについて解説します。

SEO対策の見積もり依頼する際のプロセス

SEO対策の見積もりは、サイトの現状と目標を明確にする必要があります。

1.現状分析とヒアリング

2.作業範囲の明確化

3.期間と成果目標の提示

4.費用対効果の確認

これらのプロセスについて順に紹介します。

1.現状分析とヒアリング

見積もりを依頼すると、まずはサイトの現状分析が行われます。
サイトの技術的な側面、キーワード戦略、競合分析などを基に、具体的な改善点が洗い出されます。
また、自社のビジネス目標や業界特性についてもヒアリングされ、その結果をもとに、適切なSEO戦略が提案されます。


2.作業範囲の明確化

次に、SEO対策業者が実施する作業範囲が定義されます。
内部対策、コンテンツの最適化、リンク構築、レポート作成など、具体的な作業がリスト化され、それぞれの費用が明示されます。
この時、内容が不透明であれば詳細を確認しましょう。


3.期間と成果目標の提示

SEOは短期間で劇的な結果が得られる施策ではありません。
そのため、一般的には中長期的なプランが提案され、見積もりの中には最低契約期間や期待される成果目標が提示されます。
ただし、目標とするキーワード順位の上昇やトラフィック増加が具体的に示されることが理想ですが、SEOの性質上、具体的な数値を示すことができないことが一般的です。
逆に「ここまで上げます!」と明言するSEO対策業者は注意しましょう。

可能であれば、おそらく開示できない箇所が含まれますが、過去の成功実績など提示してもらうのが良いでしょう。


4.費用対効果の確認

見積もりが提示されたら、その費用に見合う効果を見込めるかどうかをしっかりと確認しましょう。
単に費用が高いからといって、それが必ずしも効果的とは限りません。
自社の予算やビジネス目標に合わせ、どれだけの投資(社内の人材配置による人件費含め)を行うべきかを判断することが大切です。

SEO対策の導入を検討する際に注意すべきポイント

SEO対策はただ高い費用をかければ良いというものではありません。
逆に、費用が安すぎるサービスは、効果的な施策を省略している可能性があります。

例えば、内部対策でAIによる自動生成コンテンツのみに頼ったり、外部対策で自動化されたリンク構築を行う業者もいます。
これらの手法は短期的には安価で実行できますが、長期的なSEO効果や、成約に繋がる結果を得るのは非常に難しいのが現状です。

SEO対策は、見積もり費用だけで判断するのではなく、どのような作業が含まれているか、施策内容が自社のビジネスに適したものかを理解することが大切です。
SEO対策の導入を検討する際に注意すべきポイントは主に4つあります。

1.値段だけで判断するのは危険

2.SEO業者への丸投げは危険

3.SEOは長期施策

4.担当者との相性

これらの内容を順に紹介しますので、SEO対策を検討している方は参考にしてください。

1.値段だけで判断するのは危険

SEO対策を検討する際に、費用の安さだけで業者を選ぶのは非常に危険です。
低価格のプランには、一般的に専門的な作業やカスタマイズされた対策が含まれず、機械的な対応に頼るケースが多いです。

例えば、AIによって自動生成されたコンテンツが精査や修正もされずに追加されたり、自動生成された外部リンクが貼り付けられるだけの対策などが考えられます。
こうした機械的な手法では、効果が期待できないばかりか、場合によってはサイトの評価を落とすリスクも伴います。

もし予算が限られているのであれば、SEO対策以外の集客手段や、スポットでのコンサルティングを活用して自社で対応する方法を検討することも有効です。
費用と成果のバランスを慎重に考慮し、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

やってはいけないSEO手法については、下記の記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
SEOで絶対にやってはいけない5つのミスSEOで絶対にやってはいけない5つのミス
SEOは試行錯誤の連続で、成功すると嬉しいものですが、間違った方法を実践すると、逆に検索エンジンからの評価を下げてしまうことがあります。
本記事では、SEO初心者や中級者が避けるべき5つのミスについて、分かりやすく解説します。


2.SEO業者への丸投げは危険

SEO対策を外部業者に丸投げすることは、リスクを伴います。
特に昨今のSEOはコンテンツマーケティングと強く結びついており、質の高いコンテンツ作成が成功の鍵となります。

このコンテンツ作成には、自社の商品やサービスに関連する専門知識や情報が不可欠です。
しかし、これを外部の業者に完全に任せてしまうと、独自性のない一般的なコンテンツしか作れないことが多く、結果としてSEO効果が弱まります。

例えば、外部業者が自社の専門知識を持たない場合、既存の情報を基にしたコンテンツが作成される可能性が高く、他の競合と差別化が難しくなります。
そのため、自社の強みを活かした独自コンテンツが作られず、集客効果も低下します。

効果的なSEOを実現するには、少なくとも自社内でコンテンツ作成に関与できる担当者を1~2名配置し、業者との連携を密に取ることが重要です。
自社の専門知識をしっかり反映させたコンテンツを作り、長期的な成果を得るためには、適切な社内リソースの割り当てが求められます。

専任者選びについては下記の記事で解説しています。
ホームページを社内運用する際の専任者は誰がいい?※コンテンツマーケティング編ホームページを社内運用する際の専任者は誰がいい?※コンテンツマーケティング編
Web広告ではなく自社ホームページのコンテンツを強化するマーケティング手法、コンテンツマーケティングに移行したいとお考えの方も多いと思います。
しかし、その専任者を誰にするか…本記事では、その専任者選び方について解説します。


3.SEOは長期施策

SEO対策は、短期間で目に見える効果が出るものではなく、長期的な取り組みが必要です。
特にコンテンツマーケティングを活用したSEOでは、地道にコンテンツを増やし続けることが求められ、すぐに成果が出るとは限りません。

通常、SEOの効果が実感できるまでには、少なくとも6ヶ月から1年の時間がかかると言われています。
そのため、短期間で結果を求めるのではなく、長期的な視点で計画を立て、継続的な改善を行うことが重要です。

コンテンツの品質を高めながら、検索エンジンからの信頼を徐々に積み重ねていくことで、やがて安定した集客効果を得ることができるでしょう。
また、SEOは一度成功しても放置できるものではなく、アルゴリズムの変化や市場のトレンドに合わせて戦略を調整する必要があります。

SEOに成功するためには、長期的な視点と地道な努力が不可欠であることを理解し、焦らずに取り組むことが大切です。

SEO対策実施企業の事例)
オーガニック流入数推移グラフ
出典:Looker Studio 


4.担当者との相性

SEO対策において、SEO対策担当者との相性は成功の鍵を握る重要な要素です。
SEOは長期的な施策であり、パートナーとなる担当者とは、長期間にわたって密接に連携を取ることが求められます。

そのため、信頼できる担当者と良好な関係を築くことが、SEO施策の成果を最大化するために欠かせません。
しかし、SEO対策業者によって担当者のスキルや対応の質にばらつきがあることもあります。
担当者のスキルや対応
最初は好印象だった担当者でも、実際に施策が進むにつれて対応が不十分だと感じることがあるかもしれません。
その際は、信頼関係を損なわないようにコミュニケーションを重ね、改善を求めることが重要です。

具体的な問題が続く場合は、「担当者の変更」を提案するのも一つの方法です。
ただし、担当者の変更を求める前に、まずは建設的な対話を通じて信頼関係を深める努力をしましょう。

SEOはチームでの共同作業であり、双方が目標に向かって協力し合うことで、最良の成果を得られるものです。
担当者との相性を見極め、良好なパートナーシップを築いていくことが、成功への近道となります。

リスティング広告とSEO対策の違い

多くの企業がリスティング広告を出稿する中、年々リスティング広告の単価は高騰し続けています。
そこでリスティング広告ではなくSEO対策に移行したいとお考えの方も多いと思います。

リスティング広告とSEO対策は、どちらもオンライン集客において効果的な手段ですが、その特性と効果には大きな違いがありますので、解説します。

リスティング広告 SEO対策
メリット:
即効性がある
メリット:
長期的な集客効果が見込める
デメリット:
常に費用を払い続ける必要
デメリット:
成果が現れるまでに時間がかかる

リスティング広告の最大のメリットは、即効性です。
広告費を支払えば、設定したキーワードに対してすぐに検索結果の上位に広告が表示され、即座にクリックやアクセスを得ることが可能です。

しかし、短期的に成果を求める場合に有効ですが、その一方で広告を継続するためには常に費用を払い続ける必要があります。
また、クリック単価がかかるため、誤クリックや興味のないユーザーからのアクセスにもコストが発生するリスクがあります。

一方で、SEO対策のメリットは、長期的な集客効果が見込める点です。
コンテンツを充実させ、検索エンジンのアルゴリズムに沿った施策を続けることで、自然な検索結果で上位表示されるようになり、持続的にアクセスが増加します。

リスティング広告とは異なり、クリックごとの費用がかからないため、長期的にはコストパフォーマンスが高くなる可能性があります。
しかし、SEO対策は成果が現れるまでに時間がかかることが多く、地道な取り組みが必要です。

どちらの施策も、それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが重要ですので、短期間での集客が必要な場合はリスティング広告を、長期的な視点で集客を考える場合はSEO対策を選ぶのが適切です。
さらに、両方を組み合わせてバランスよく活用することで、より効果的な集客を実現することが可能です。

大手SEO会社におけるSEO対策費用の平均

東京都内を中心に、SEO業界で認知度の高い大手SEO会社の月額費用を調査したところ、平均的な料金は月額40万円~であることがわかりました。
ただし、多くの有名SEO会社では料金を公開しておらず、見積もり後に提示する形式が一般的です。
そのため、本調査対象は最低月額費用が明示されている企業は3社に限られています。

なお、この調査結果は2024年9月時点の情報ですので、最新の料金は各社の公式サービスページでご確認ください。
※社名をクリックまたはタップすると、各SEO会社のサービスページが見られます。

会社名 月額費用/契約期間 サービス内容
ナイル株式会社  40万円~/6ヵ月~
  • サイト調査
  • 提案
  • 実装支援
  • 効果測定
  • 定期レポート作成
株式会社PLAN-B  40万円~/6ヵ月~
  • SEO戦略設計/対策キーワード選定
  • SEO戦術・施策提示
  • 定点観測・レポーティング・定例会
サクラサクマーケティング
株式会社 
40万円~/12ヵ月~
  • 過去レポートの引継ぎ
  • 順位取得対象キーワードの見直し
  • サービスサイト修正指示書作成
  • 重要ページ回遊率向上施策
  • コンテンツ作成推奨キーワード案の提示
  • 月次レポート作成
  • ユーザーインタビュー実施

SEO対策の効果が出ても成約に繋がらない場合

SEO対策が成功し、検索結果の上位に表示されるようになると、通常はサイトへのトラフィックが増加します。
しかし、SEO対策の効果が出ているにもかかわらず、成約に繋がらないケースもあります。
このような場合には、以下のような問題が考えられます。

1.導線や使い勝手が悪い

2.想定対象者のズレ

3.フォローアップ不足

これらの問題について順に紹介します。

1.導線や使い勝手が悪い

SEO対策によって集客ができても、サイト自体が訪問者を顧客へと変換する能力が不足している場合があります。
例えば、ランディングページのデザインが古い、ユーザーの目線を引き付ける要素が欠けている、フォームの使い勝手が悪いなどの問題が考えられます。

コンバージョン率を高めるためには、サイトのユーザビリティを見直し、訴求要素であるCTA(コール・トゥ・アクション)や分かりやすいナビゲーションを整備することが重要です。


2.想定対象者のズレ

SEO対策を行っても、集客しているトラフィックが実際の想定対象者と一致していない場合があります。
たとえば、キーワード戦略が適切でない、またはターゲットユーザーのニーズに合ったコンテンツが不足していると、見込み客が自社の商品やサービスに興味を持たない可能性があります。

想定対象者のニーズを把握し、適切なコンテンツを提供することが重要です。
下記の記事では、どのようにコンテンツを制作し、想定対象者との深い結びつきを築くのか、実践的に解説しています。
コンテンツマーケティングの効果とは?【導入実践解説コンテンツマーケティングの効果とは?【導入実践解説】
コンテンツマーケティングは戦略や作戦がしっかりしていないと、ただ戦術に時間と資源を費やすだけで、期待される成果を上げることが難しくなります。
コンセプトのないまま外部に発注されたコンテンツは、どこか違和感のある文章が多々あり、想定対象者に何を伝えたいのかが不明瞭です。


3.フォローアップ不足

見込み客からの問い合わせやリードを獲得した後のフォローアップが不十分である場合、成約に至らない可能性があります。
リード管理システムの活用や、トークスクリプトの改善など、適切なフォローアップ体制を整えることが成約率を高めるためには重要です。

まとめ

SEO対策を導入する際には、単に費用だけで判断するのはリスクがあります。
業者に丸投げしてしまうことも、効果が薄くなる原因となりかねません。

また、SEOは短期的に成果が出る施策ではなく、長期的な視点でコツコツと積み上げる必要があります。
SEO対策の見積もり後、導入検討する際は、費用だけではなく、SEO業者の実績や戦略、サポート体制、担当者との相性、リスティング広告との違いをしっかりと理解し、自社に合った対策を選びましょう。

ココミルは、2019年10月創業以来、SEO対策のコンサルタントとして40件以上のサポートに携わってきた知見を活かし、お客様の課題や目的に沿ってサポートするための各種プランをご用意しています。
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よくある質問

SEO対策にかかる費用の相場はどのくらいですか?
SEO対策の費用は、業者や施策内容によって大きく異なります。

  • 小規模な対策小規模な対策であれば月数万円から始められます
  • 中~大規模な対策本格的なコンテンツ制作や外部リンク対策を含む場合は月数十万円~数百万円かかることもあります。

費用だけでなく、提供されるサービスの内容やサポート体制を確認しましょう。

見積もりを依頼する際に気をつけるべき点は?
見積もりでは、単に費用の提示だけでなく、具体的な対策内容や予測される成果、サポート体制を確認することが重要です。
安価なプランは、機械的な施策が中心になることが多く、質の高いSEO対策が行われない可能性があります。
SEO対策の効果はどのくらいの期間で出ますか?
SEO対策の効果が見え始めるまでには、少なくとも6ヶ月から1年の時間がかかると言われていますが、競合の多い分野や高い順位を狙う場合、さらに長期間を要することもあります。
SEOは長期的な施策であり、継続的な改善が必要です。
リスティング広告とSEO対策のどちらを選べばよいですか?
リスティング広告は短期間で成果を出しやすい反面、広告費がかかり続けるため、長期的にはコストがかさみます。
一方でSEO対策は、成果が出るまでに時間がかかるものの、一度上位に表示されれば持続的な効果が期待できます。
予算や目標に応じて、両施策を組み合わせることをおすすめします。

成果報酬型SEO対策を検討する前に知っておきたい注意点